LNG=8月26~30日:POSCOがメキシコパシフィックと長期契約
DES北東アジア相場は先週、動きが乏しかった。期近着は13.50~13.80ドル前後で推移した。日本は台風で調達の動きが限られた。このなか、韓国・POSCOがメキシコ太平洋側出しの長期契約を締結した。 西日本の広い範囲で、台風10号の影響が出た。九州電力は8月29日から松浦石炭火力発電所1号機(出力70万kW)と2号機(同100万kW)で、石炭の投入量を抑えて発電量を低下させる。LNG船の着桟を遅らせている四国電力も27日から順次、坂出火力発電所(合計出力138万5,000kW)でLNGを燃料に使用した。1、2、4号機の稼働率を燃料制約で引き下げている。関西電力は30日から姫路第二発電所のLNG火力1~6号機(同291万9,000kW)の出力を燃料制約で引き下げた。 韓国高炉大手POSCOはメキシコパシフィックからサグロエネルギア(Saguaro Energia)プロジェクト(年産1,410万トン)出しの年間70万トンを購入する長期契約を結んだ。契約はFOBベースで20年間。価格は米テキサス州西部のワハ(WAHA)天然ガス市況ベースとみられている。「POSCOのような北東アジアの需要家にとって、豪州や東南アジアへの依存を減らし、かつパナマ運河を通る必要もないという意味で、メキシコ・太平洋側出しはいいリスクヘッジになる。韓国勢はFTA(自由貿易協定)を米国と結んでおり、原料ガスの米国の個別認可の制約も受けないメリットもある」(日本企業)。サグロエネルギアプロジェクトは2028年あるいは2029年に運転を始める見込みだ
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 バーレーン国営石油会社(Bapco)は29日応札の締め切りで、買い入札を開示した。対象は10月20日~11月10日、バーレーン着の1カーゴ。受け入れに浮体式貯蔵再ガス化装置(FSRU)を用いる。
米資源開発のヘス(Hess)がスリナム沖59鉱区の権益取得者を募っている。ノルウェーの資源大手エクイノール(Equinor)と米エクソンモービルが8月上旬に同鉱区の権益をヘスに譲渡したためだ。日本企業は「59鉱区の開発可能性に期待を持てなかったのだろう。投資を既存の有望なガス田などに回すことを優先した可能性がある」と伝えた。
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