石油化学=8月26~30日:プロピレン小幅高、中国で設備不具合相次ぎ
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は小幅なレンジで推移した。原油相場の動きを映し、週半ばには一時弱含む場面がみられたものの、その後は下げ幅を取り戻した。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は上値の重い展開となった。川下のポリエステル製品需要が振るわないことを受けた。中国では例年9~10月は繊維産業の需要期とされている。秋冬物の生産に向けポリエステル繊維の需要が上向くことが期待されている。
【オレフィン】
北東アジアのエチレン市場は、9月品の商談がすでに一巡しており静かな商況となった。日本では不具合のため停止していたナフサクラッカーの一部が稼働を再開しており、供給の引き締まり感が後退している。中国では、誠志(Chengzhi)が保有するメタノールを原料とするオレフィン設備(MTO設備)が前週までに稼働を再開しており、揚子江沿岸の地域向けの需要は弱まる見通し。
アジアのプロピレン市場は小幅ながら強含んだ。
北東アジア市場では、今週に入り中国山東地域相場が堅調となったことを受け、中国向けに買い気が強まった。しかし、誘導品の需要が弱いなか、上げ幅は限定的となった。
韓国積みでは、石化メーカー1社が10月積みについて販売入札を実施した。
東南アジア市場では、これまでトラブルおよび定修で止まっていたプロピレン設備が再開しており、供給に潤沢感が出た。
アジアのブタジエン相場は様子見ムードが強い。
北東アジア市場では、今週に入りベトナム品が中国向けに成約されたとの情報が流れていた。複数の需要家は供給に潤沢感があると買いを急いでいない。
東南アジア市場では、複数のナフサクラッカーが再開しており、ブタジエン供給が増える傾向にある。
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