LNG=11月25~29日:東北電がスポット調達
DES北東アジア相場は先週、期近着が15.00ドル前後に下落した。利益確定売りが優勢だった蘭天然ガス(TTF)市況の下落を受けた。このなか、東北電力が買いに動いた。 売り手は不明ながら、東北電力が11月27日締め切りで開示していた買い付け入札は、15.00ドルをわずかに上回る水準で落札されたもよう。対象は1月20~28日着だった。「性状や到着時期の条件が緩かったことで、15社前後の売り手が応札した」(アジアトレーダー)。 先週初めに通信設備の不具合で操業を停止した豪プルートプロジェクト(年産490万トン)は、運転の再開時期を12月14日から同1日に早めるようだ。このため、需給や相場への影響は最小限に留まり、供給懸念は一段と後退したと市場関係者は指摘している。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 イスラエルとレバノンのイスラム組織、ヒズボラは停戦で合意した。合意を受け、FOB中東市場への影響について様々な見方が聞かれた。日本企業は「明らかにイスラエルは合意に満足していないが、緊張緩和で原油価格は下がっている。その関連でLNG相場にも下げに働くのではないか」との見方を示した。一方、LNGコンサルタントのトビー・コプソン氏は、紛争リスクは相場ですでに織り込まれているとして、「今回の停戦合意は相場に大きな影響はないだろう」との認識を示した。
ブラジルのマトリックスエネルギアと仏トタルエナジーズが天然ガスの売買契約を結ぶとともに、ボリビア国営石油会社(YPFB)がアルゼンチン産ガスをボリビア経由でブラジルに輸出ことを承認する声明を発表した。これらはボリビアがパイプラインによるアルゼンチン産ガスの託送を認めた最初の契約となる。アルゼンチンは2025年からブラジル向けのガス供給を開始する予定で、2030年までに流量は日量3,000万トンに達するとみられる。
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