LPG=11月25~29日:12月CPは前月と同水準
CFR極東:
先週の極東着市場は供給増を受け弱含み。Rim Asia Indexは11月28日時点で、プロパンが622.75 ドルと11月15日比13.00ドル安、ブタンが622.75 ドルと同8.00ドル安。12月CP上dプロパンとブタンの格差が5ドルで確定。市場予想よりも価格差が縮小したことを受け、極東着相場におけるブタンの下げ幅は圧縮された。1月前半着の売り手が現れている。トレーダー間で27日、プロパン2万3,000トンが成約に至ったのに続き、28日には韓国輸入1社が同荷姿を計2カーゴ販売した。このほかにも、複数のトレーダー勢がプロパン4万6,000トンを抱えていると伝えられており、供給に余剰感がある。一方、12月入り後に中国の複数のプロパン脱水素(PDH)プラントが稼働を再開すると伝えられており、中国向けの需要は回復するとの観測も聞かれている。
FOB中東:
12月CPはプロパンが635ドル、ブタンが630ドルで決定した。ブタンのCPが市場予想を上回って確定した、と市場関係者は指摘した。1月積みでは、プロパン/ブタン各2万2,000トンを抱えた売り手が現れており、売りアイデアは1月CP対比5ドルのディスカウントで聞かれた。さらに、クウェート産ガス1社とカタール産ガス1社に1月積みのスポット販売余地があるようだ。これに対して、買い気は弱い。ペーパー市場では、1月CPスワップがCFR極東着市況を上回っているため、買い手はFOBベースでの購入に消極的になっている。
日本国内:
12月渡しの商談が始まった。陸上玉ではプロパン102,500~103,000円、ブタン106,000円台半ば~後半の売りものが散見されている。元売り1社は自社基地でブタンを105,000円でスポット供給中との情報も聞かれた。同元売り1社は会計年度末の決算を控え在庫消化を図っているとみられる。一方、買い手は商談入りに慎重。11月最終週も出荷の伸びは限定的で、仮需の発生も予想より少なかったもよう。このなか、スポット調達よりもターム玉の引き取りを優先する向きが多かった。