LNG=12月2~6日:14.90ドル前後と小動き
DES北東アジア相場は先週、期近着が14.90ドル前後とほぼ横ばいで推移した。欧州の天然ガス市況が小動きにとどまったため、相場は方向性を欠いた。北東アジアの需要家も様子見が多かった。 6日以降は東京や大阪など、日本の広い範囲で朝晩の最低気温が5度前後まで冷え込むと予報されている。本格的な冬場の到来に伴い、暖房用や給湯用のガス需要が先行き強まると市場関係者は見込んでいる。ただ、現時点でスポット調達に動く日本の公益エネルギー企業はほとんど見受けられない。小規模なトラブルが相次いでいた生産プロジェクトも順次、平常運転に戻っており、豪イクシスプロジェクト(年産890万トン)の第1液化系列はすでにフル操業を再開したと伝えられた。 東南アジアのタイ国営石油(PTT)が3日応札の締め切りで開示していた買い付け入札は、落札に至らなかったようだ。対象は2月24~25日着1カーゴだった。一部の市場関係者によると、PTTはもともとこの入札を実施しておらず、初めから売り手と個別に交渉していた可能性があるという。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 エジプト政府は、公用車の天然ガス自動車への転換を強化する。天然ガスを利用することによって、大気汚染などの環境への負担を抑えることを狙ったもの。「エジプトでは依然として大気汚染は深刻」(日本企業)。
蘭天然ガス(TTF)市場において、来冬までの限月格差がバックワーデーションを形成しており、例年と異なった構造となっていることが市場関係者から指摘されている。「これは、ロシア産天然ガスの供給契約が切れることを背景に、今冬の上振れリスクが高いとみられているためだ。ただ、この例年の季節性と異なる現象は、時間とともに解消されるだろう。2025年5月から2026年1月限にかけては、いずれコンタンゴに転じるとみている」(Vanir Global Marketsのジェームス・ウィスラー・マネージングディレクター)。
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