LPG=1月6~10日:買い気強まり極東着は上昇
CFR極東:
先週の極東着市場は原油高と買い気の強さから上昇。Rim Asia Indexは1月9日時点で、プロパンが632.25 ドルと12月26日比34.50ドル高、ブタンが617.25ドルと同29.50ドル高。CP予想上でプロパンとブタンの価格差が拡大したことを受け、ブタンの上げ幅はプロパンのそれより小さかった。2月前半着のトレーダー勢の買い気が強まった。9日には、プロパン2万3,000トン計2カーゴが2月極東着市況対比9~10ドルのプレミアム(9日時点で628~629ドルもしくは2月CP対比1ドルのディスカウント~フラットに相当)で成約に至った。このほかにも、中国石化1社が2月1~10日寧波着プロパン4万6,000トンを日本の元売りから購入。中国向けの買い気が回復していることも、相場を押し上げているもよう。
FOB中東:
2月CP予想はプロパンが627ドル前後、ブタンが617ドル前後。2月積みでは、中東からターム玉を引き取るプレーヤーにプロパン/ブタン各2万2,000トンの販売余地がありそうだ。さらに、カタールエナジーがドーハ時間14日10時応札の締め切り、15日17時応札の有効期限で販売入札を実施中。対象は2月16~23日積みプロパン3万3,750トン/ブタン1万1,250トン。一方、欧トレーダー1社がプロパン/ブタン各2万2,000トンを物色中。同荷姿の商談水準は2月CP対比15ドルのディスカウントで伝えられている。
日本国内:
1月渡し京浜の陸上市況は週末に急落し、プロパンが99,800~100,100円、ブタンが104,800~105,300円となった。一部元売りが売り込みを強め、販売競争が激化した。昨年から顕著になり始めた運転手不足に加え、日本海側を中心とした降雪の影響で配送効率が低下。卸業者のみならず、元売りも系列配送のオーダーをキャンセルせざるを得ない事態に追い込まれた。配送ネックは届けの出荷量を減らす効果をもたらす反面、蔵取り(EXパイプ)での販売に舵を切る元売りを生み出したとの見方もあった。一方、海上では荒天の影響で海が時化、荷役に支障が出た。日本海側のみならず、太平洋側でも内航転送の遅れが生じ、一時的に在庫が低下した。元売りや卸業者のなかには、タンクからの陸上出荷を制限する動きも見受けられた。