アジア石油製品=2月12~16日:ジェット燃料上昇、域外向け需要底堅く
ガソリン 相場は上伸力を欠く、フレート高が重し 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は変動せず。フレートが依然として高止まりしており、相場は上伸力に欠けている。そのなか、韓国石油会社が3月積みの販売を進めている。GSカルテックスは15日、3月9~11日積みとしてMR船型の販売入札を実施した。同社以外の韓国石油会社も3月積みの販売に着手。中国では、中国石油天然気(ペトロチャイナ)が大連石化出しの92RONガソリン50万バレルを3月上旬にシンガポール着として販売した。価格はCFRベースで同市況対比4.00ドルを超えるプレミアムという。
ナフサ 3月後半着市況は弱含み、需給逼迫感が減退で 日本着オープンスペック・ナフサの市況連動相場は、日本市況に対しカーゴ到着30日前評価で16.00~17.00ドルのプレミアムで推移している。需給逼迫感が後退し、3月後半着品の相場は弱含んだ。日本の石化1社は14日締めの入札で、3月後半着オープンスペック2万5,000トンをCFRベースで同市況比10ドル台前半のプレミアムで購入した。他の売唱えと比べ価格が離れていたという。売り気を強めているプレーヤーがいるようで、先物価格と比べ割安に成約した様子。また日本の多くの企業が3月を年度末としていることもあり、3月後半着品への買い気が減少している。 クウェート石油公社(KPC)は今週、北東アジアの需要家やトレーダーと4月起こしの年間ターム契約交渉を実施している。買い手1社によると、フルレンジ・ナフサの買唱えはFOBベースで同30ドル未満のプレミアムとみられる。
中間留分 豪州向けショートカーバーで欧系1社が購買 北東アジア積みジェット燃料(MR船型)の市況連動相場は前週から上昇した。欧州向け需要が底堅い。市場関係者によると、欧州向けの引き合いが続いており、中東やインド積み品がシンガポール方面へ流れづらい状況となっている。この影響で相対的に北東アジア積み品への需要が強まった。また、豪州向け需要も浮上しているという。欧系トレーダーがショートカーバー目的で玉を調達した。 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場も上昇。フレートが天井を打ったことで、FOBベースの市況が切り上がった。GSカルテックスは3月13~15日積みのMR船型1カーゴをFOBベースでシンガポール市況対比1.20ドルのディスカウントで販売していた。買い手は豪州の業者だった。
重油 KPC、2月積みで3カーゴ目の0.5%S重油販売 韓国積み0.5%S重油の市況連動相場は横ばい。韓国品の新たな商談は聞かれないものの、シンガポールを中心とするアジア域内で供給が潤沢に推移しており、相場の基調は弱含んでいる。市場関係者によると、クウェート石油(KPC)は、2月27~28日積み13万トンの0.5%S重油を販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(0.5%S)に対し9.00ドルのディスカウントという。買い手はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)。このカーゴはアルズール製油所(日量61万5,000バレル)出し。2月積みで同製油所出し玉は3カーゴ目となる。「稼働が極めて安定しているようだ」(市場関係者)
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