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第69回 ガソリンのRONって何だ? ~の巻(2016年11月29日)

お兄ちゃん、長旅から戻ってきたと思ったら、最近は麻雀ばっかりじゃないの。エネルギーについてもっと語ってくれるんじゃなかったの?

久しぶりに会う友達がたくさんいてね。こうしてみんなでワイワイするのって、本当に楽しいものだね。お、そのパイ、当たりだ。ロン!

もう、お兄ちゃんたら。

あ!りみー、ロンで思い出したぞ。りみーは、ガソリンのオクタン価って聞いたことある?

何よ、突然!詳しくは知らないけど、確かガソリンの品質を表す数値のことね。

そのとおり。このオクタン価が高いほどエンジンの中でガソリンが燃えやすく、効率良く車を走らせることができるんだ。難しい言葉では、「アンチノック性」とも言うね。オクタン価はアルファベット3文字でRONと表示されることが多い。リサーチ・オクタン・ナンバー(Research Octane Number)の頭文字を取ったものだね。

オクタン価って、どのくらいの数値なの?

日本で僕たちが普通に使うガソリン、つまりレギュラーガソリンはオクタン価が90RONなんだ。日本工業規格(JIS)では89RON以上と定義されている。ちなみに、品質の高いガソリンをハイオクって言うけれど、これはハイ(高)オクタン価を省略した言葉で、一般には98~100RONで、JISでは96RON以上とされている。

オクタン価って、日本だけのものじゃないわよね?

レギュラーガソリンの定義は国によって異なるんだ。例えば米国では92RON、欧州では91RON。

お兄ちゃん、さっきオクタン価が高くなると、ガソリンが燃焼しやすくなるって言ってたわよね。具体的にどんないいことがあるのかしら。

やっぱり燃費が良くなることだよね。少ないガソリンで長い距離を走ることができるでしょ。それに排出する二酸化炭素の量が減るから、環境面にプラスの効果をもたらすと言えそうだね。

へー、環境にも優しいのね。

ただ、気を付けなければいけないのは、オクタン価の高いガソリンを作るには、いろいろな物質を混ぜたり、製造工程を増やす必要があるんだ。つまり、品質の高いガソリンを作るために、かえって環境に負荷をかけてしまう。どちらが僕たちにとって本当にプラスになるのか、よく考えて作ったり、使う必要がありそうだね。

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