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第88回 ~水素社会の実現はいつになることやら? ~の巻(2018年1月5日)

かめりん~最近なんだかんだ言って一番ホットなクリーンエネルギーと言えば?

そりゃ~水素でしょう?究極のクリーンエネルギー社会…とか何とか。

知ってるかな?地球上にある水素のほとんどは、水(H2O)のように化合物として存在するんだよ。元素のなかで一番小さな原子番号を持ち、宇宙の中で最も多く存在しているんだ。

確か元素の周期表で、いちばん最初に出てくるのが水素だったよね。懐かしいわ!

うん。水素は工業用途としては光輝焼鈍(表面の酸化を防ぎ、金属の輝きを失わないようにする熱処理)用の添加剤として、産業用としては肥料の製造や半導体の加工に、石油化学ではプラスチックなどの樹脂生成時の添加剤として広く使われているんだ。日常用途としてはそうだね~「エネファーム」って聞いたことある?

あるある。家庭用燃料電池として使われているよね?都市ガスやLPガスから取り出した水素と、空気中の酸素を化学反応させて電気をつくり出す方法だよね?

うん。あとは水素と言えば、車~だよね。最近水素ステーションの数も増えているみたいだね。

化石燃料と違って二酸化炭素(CO2)を出さないんでしょう?私も欲しいな~高すぎて手が届かないけど…

水素ステーションは増えたと言え、まだまだ少ないしね~エネルギーとして使う時はCO2を出さないけれど、化石燃料を消費する製造工程では、CO2が発生するんだ。

あれれ?そうだったの?

うん。化石燃料の天然ガスや石油から作る方法や水から作る方法などいくつかあるけど、どれもが製造過程でCO2を出してしまうから、100%クリーンエネルギーとは言えないの。とは言っても化石エネルギーよりは地球への負担を軽減できるのは間違いなさそうだけど。

なるほどね。まだまだ開発を進めて行かなきゃね。

今すぐは難しくても、近い将来に、太陽光や水力、風力などの再生可能エネルギーを活用して、効率的に水素を製造する方法など、開発を進めているみたいだよ。

日本は国を挙げて水素をエネルギーとして利用する、究極のクリーンエネルギー社会、水素社会を作ろうとしているけど、実現するには課題山積みだね。

本当だね~究極のクリーンエネルギー、水素社会の実現はいつになることやら?

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(文:林 )
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