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第93回 バイオマス発電はホントにエコ!? ~の巻(2018年3月14日)

かめりん、バイオマス発電って知っている?

バイオマ~スって、映画の『バイオハザード』なら聞いたことあるけど。

バイオは日本語で言えば生物という意味。バイオマスは、地球上で『枯渇することがない生物資源』の総称を言うよ。

生物資源って、ますます分かりにくいよ!

その生物資源は主に3つに分類されるんだ。①廃棄物系(廃食用油、生ゴミ、食品廃材、下水汚泥など)、②木質系(間伐材、建設廃材など)、➂農業畜産系(稲わら、麦わら、家畜のフンなど)の3つだ。

でも、それってどうやって発電するの?

基本的にバイオマス発電の仕組みは火力発電と同じだよ。ボイラーで燃料を燃やし、燃焼した熱で水蒸気を作り、その水蒸気でタービンを回す。発電効率を上げるためにそれぞれ資源の特長を生かして発電するんだ。例えば、廃食用油と軽油を混ぜてディーゼルエンジンで燃焼させ、発電機を回す。間伐材や建設廃材はチップに加工し、ボイラーで燃やす。バイオマスは、それだけでは燃料として発電ができないので、化石燃料を加えることで効率を上げるんだ。

なるほど。バイオマスと言っても全部が同じ方法でエネルギーを作り出すんじゃないんだね。でも、燃焼することで二酸化炭素を出すんじゃないの?

確かにバイオマスだって燃焼させれば二酸化炭素が出る。でも、農作物や自然界の植物は光合成で二酸化炭素を吸収して成長するでしょ。だから、発電時に二酸化炭素を排出しても、それは、一度吸収したものを自然に戻すだけそういう考え方なんだ。いわゆる『カーボンニュートラル』っていうやつだ。

『カーボン何なんちゃら』~また難しい単語が出てきたね!でも、それだと二酸化炭素の量は減ってないじゃないか。

確かに空気中の二酸化炭素は減っていない。でも、バイオマス発電に使うのはほとんど不要なゴミでしょ。生物のライフサイクルを上手に利用することで、二酸化炭素の量は減らさないまでも、少なくとも増やすことはない。化石燃料は一度使い切ったら再利用出来ないので、多様なエネルギー源を有効活用することを考えないといけないね。

うさりん、すごいことを考えてるね!

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(文:方 友明 )
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