第122回 ~コンデンセートって、なに? ~の巻(2019年5月22日)
ねえ、かめりん。去年に生産が始まったオーストラリアのガス生産プロジェクトって、初めて日本企業が主体となって進めているって、本当?
ああ、イクシスLNGプロジェクトのことね。そのとおりよ。日本企業が70%以上の権益を持っているの。このプロジェクトの天然ガスの生産量は年間で890万トン。日本の輸入量の約1割に相当するのよ。
そのプロジェクトって、天然ガス以外にも、「コンセント」がでてくるんだって。すごいね。
それは、「コンセント」じゃなくて、「コンデンセート」でしょ。
え、何、それ?
地表において凝縮分離した軽質液状炭化水素よ。
いや、その説明じゃ分かんないよ。
あ、ゴメンゴメン。わかりやすく言うと、ガス田から出てきたガスが、液体になったものなのよ。品質は原油とほぼ同じよ。
ガスとして出てきたのに、原油なの? それとも、液化天然ガスってこと?
コンデンセートはあくまで原油の一種という位置づけで、液化天然ガスとは違うの。天然ガスは常圧・常温の状態では気体だから、輸送時には冷却して凝縮して液化天然ガスにするの。でも、コンデンセートは高熱・高圧下の地中ではガスだった成分が、常圧・常温の地表で液体に変化したものなの。
なるほど、だから液体なんだね。
コンデンセートは英語ではCondensate。Condense(=濃縮する)から来ているの。濃縮した牛乳の練乳のことをコンデンスミルクって言うよね。つまり、コンデンセートはガスが濃縮されて液体になったものってことね。
そうだったんだ。
そうなの。イクシスLNGプロジェクトでは、コンデンセートの最大生産量は日量約10万バレルに達すると言われているの。これは、現在オーストラリアで生産されている油田の中でも最大規模なのよ。
へえ~。そんなにすごいんだ。
なお、リムはコンデンセートの市況情報を、「原油・コンデンセートレポート」に掲載しているの。コンデンセートの状況を詳しく知りたかったら、「原油・コンデンセートレポート」を見てね。
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(文:橋本 )
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