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第123回 ~製油所の大きさって? ~の巻(2019年6月5日)

ねえ、かめりん。中国で今年、大型製油所が相次いで操業を始めるかもしれないって知っている?

もちろんだよ。恒力石化と浙江石化だね。石油化学のナフサクラッカーも備える一大プロジェクトが立て続けに今年、稼働を始めているし、これ以外にも大型といわれるような計画が複数あるわね。マーケットの環境が一気に変わるかもしれないね。

そうそう。ちょっとずつちまちまやるより、一気に進めたほうが気前が良くて気持ちがいいよね。

うさりんの性格丸出しな発言ね。需要調査もせずに、大型で最新の設備を建設して、国内外で競争力を確保して既存企業を淘汰するやり方はこれまでの中国でもおなじみね。

かめりんこそ慎重すぎ。そんなにちまちまやっていたら、みんなに先を越されちゃうよ。

いいの。ゴール手前で昼寝するあなたとは違うわよ。ところでうさりん、さっき大型製油所といったけど、製油所の大きさってどうやって比べるかわかる?

もちろん。何年、このコーナーで頑張っていると思っているんだい。日量○○万バレル、だよね。常圧蒸留塔の処理能力もしくは、製油所内に複数ある場合はその合計になるんだよね。ちなみに、さっきかめりんが答えてくれた恒力石化は日量40万バレル。すでに5月17日に工場全体がフル稼働になったということで、盛大な開所式を行ったよ。浙江石化は1期の常圧蒸留装置に原油を投入したと、20日に発表した。浙江石化は1期と2期の計画があって、それぞれ40万バレル、合計80万バレルの処理量を備えるんだ。

そうそう。さすがは亀の甲より年の劫。うさりんもちゃんと経験値積んでいるよね。ちなみにバレルは樽のことで、過去には実際に樽を使って取引をしていたことの名残なのよね。バレルにはいくつか種類があるんだけれど、石油の取引で使われるのは米バレル。1米バレルは42米ガロンでおおよそ160リットルに相当するのよ。

かめりん、いつも詳しいのはいいけど、なんかそこであんちょこ読んでない?

そ、そんなことないわよ。でも、詳しいことはやさしい石油精製の本に書いてあるから、まだ入手してないひとは、チェックしてみるといいわよ~。じゃあ、また次回。

あ、逃げたな。今日に限っては僕より逃げ足速いかも。

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(文:北村 )
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