第126回 ~電源もいろいろ ~の巻(2019年7月17日)
かめりん、いよいよ夏だね~
電力需要が増える季節ね。うさりん、日本にはどんな発電所があるか知ってる?
もちろんさ!水力、火力、原子力。あとは再生可能エネルギーもあるよ!なかでも火力が一番割合が大きいって聞いたよ。
正解!じゃあ、火力発電用の燃料はなんだか知ってる?
燃料はいくつかあると聞いたよ。石炭、石油、あとはガスだよね。
その通り!さえてるね、うさりん。
でも、なんでこんなにいろんな発電方法があるんだろう?
それはね、日本はいろんな発電方法を組み合わせて、安定供給できるように目指しているの。各種の発電方法にはコストや効率の点で違いがあってね、大きく3つに分けられるんだ。ベースロード電源、ミドル電源、ピーク電源っていうのよ。
ふーん、なんか難しいな。何が違うの?
一つずつ教えてあげる。まずはベースロード電源。コストが安く、一度動かしたら継続的に稼働できるから、安定供給が見込めるのが特徴よ。水力、地熱、原子力、石炭火力発電がこれにあたるわ。
よし、じゃあ水力を100%にして電力自給率を100%にしようよ。
それだと出力の調整が難しいのよ。そこでミドル電源の出番ね。これはベースロード電源だけじゃ供給が追い付かないときに使われるの。出力の調整がしやすくて、コストもベースロード電源に次いで安いから、使い勝手の良い電源だと言えるね。液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)を使ったガス火力発電がこれにあてはまるの。
ふーん。じゃあ、ピーク電源は最後の手段ってかんじかな?
その通り。電力需要は季節ごと、また一日の中でも時間帯で刻々と変わるんだけど、ピーク電源は最も需要があるときに使う電源なの。ただコストが一番高いから、ベースロード電源みたいに常時使いっぱなしにはできないのがネックね。石油火力発電や、揚水発電という大規模な水力発電施設での発電方法がピーク電源と言われるわ。
火力発電と一口に言っても、燃料によって位置づけが違うんだね。
そうよ、そこに水力や原子力、再生可能エネルギーも組み合わせて、電気を安定的に供給できるようにしているの。これを『ベストミックス』っていうんだ。
複数の発電方法を用意しておけば、万が一どれかが使えなくなっても大丈夫ってことだね。
その通り。経済産業省は数年に一度、国のエネルギー基本計画を見直して、『ベストミックス』の組み合わせを検討しているよ。最近では昨年7月に、第5次計画を決定したところだよ。
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(文:犬塚 )
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