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第131回 ~石油の備蓄って? ~の巻(2019年9月25日)

うさりん、災害時の対策って家で何かやっている?

うん〜そうだね。ペットボトルの水とお茶、お米は多めに買って置いてるぐらいかな〜

あらら、私は心配性だから、1週間分は用意してるわ。ところで、我が国の石油の災害時の備蓄について聞いたことがある?

確か国が保有している国家備蓄と、民間石油会社が石油備蓄法により義務付けられた民間備蓄があるよね~

もう一つあるのよ。産油国と連携して行っている産油国共同備蓄もあるよ。

3本たてで進めているんだね。どれぐらいの量を備蓄するかとか、だれが決めるのかしら?

「石油備蓄法第4条」に基づいて、経済産業大臣が「総合資源エネルギー調査会」の意見を聴いて、当該年度以降5年間の石油と石油ガスの備蓄目標を定めているんだ。

そうなのね。では、どれぐらいの量を備蓄しているのかな?何かあったら足りるか心配だね~

2017年の3月末時点では国家備蓄、民間備蓄、産油国共同備蓄を合わせて約8,104万kl、備蓄日数に換算すると需要の約208日分だね。

へぇ、思っていたよりも多いかも。どうやって管理しているんだろう?

やはり安全管理が最も重要なので、国家石油備蓄基地では基地オペレーターが24時間体制で監視しているんだ。また基地の隅々までチェックし、さらに事故・災害を想定した訓練も行っているよ。

すごい!しっかりしてるね。先ほど石油ガスの備蓄って言ってたよね?

うん。つまり液化石油ガス(LPガス)の備蓄もあるんだ。国が保有する国家備蓄と石油備蓄法に基づいてLPガス輸入業者が義務として保有する民間備蓄があるんだ。2017年3月末時点で、国家備蓄は135万トンの49日分、民間備蓄は151万トン(55日分)があるのよ。

なるほど。国と民間両方でやった方が効率的だし、きっとリスクを分散するという面でも効果的だよね。

そうね。石油は国の運命を左右するほど大事な物質だから、しっかり対策をして、我々国民の生活を守ってほしいね。

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(文:林 志穂 )
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