6日 原油は小幅反発、買い戻しや南米の原油生産抑制観測で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(1月限)は前日終値と比べ18セント高の72.50ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(2月限)は同22セント高の77.42ドル/バレルと、いずれも小幅に反発している。 アジア時間6日午前の原油相場は小幅上昇。WTI原油先物の終値は11月30日から4営業日連続で下落しており、「明らかに売られすぎとの見方から、買い戻しが入りやすい」とエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは指摘した。また足元ではベネズエラとガイアナの間で、エセキボ地域の領有権を巡り緊張が高まっている。ベネズエラは3日に実施した国民投票の結果を受けて、同地域の領有権を主張。ガイアナ側は猛反発している。野神氏によると、ガイアナは近年石油生産の伸びが大きい、数少ない国とされる。仮に国境紛争にまで至れば、ガイアナからの原油生産が抑制されるとの見方から、「原油相場に上昇圧力が加わる可能性がある」(同氏)。 一方で野神氏は「買い戻しの動きはもたつき気味」とも指摘。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコがアジアの長期契約者向けのOSPフォーミュラを全油種で引き下げたことが弱材料視されている。また、米国からの原油輸出増加観測もあり、世界の石油需要に緩和感が生じ始めているようだ。6日は米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計が公表を控えており、様子見ムードも強い。 日経平均株価は前日比552円79銭高の3万3,328円61銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.23円と、前日の17時時点(146.84円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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