インドネシア政府はこのほど、国営のプルタミナ・ジオサーマル・エナジー(PGE)の新規株式公開(IPO)を行うことを決めた。IPOは2022年4~6月期に実施される見通し。PGEは国営石油ガス会社プルタミナ傘下で地熱発電事業を担っている。IPOで集めた資金を活用し、PGEの発電能力を今後5年間で倍増する。PGEの地熱発電能力は現時点で900メガワットといわれている。IPOにより地熱発電事業の国家負担を限定的にとどめ、再生エネルギーによる発電を拡大できると政府は期待している。
インドネシアでは、国営電力PLNが2056年までに国内の石炭火力発電所を廃棄することを計画している。これを背景に、PLNはインドネシア全体で15ギガワット分を化石燃料から再生可能エネルギーに転換する予定。PGEの地熱発電倍増は、こうしたPLNの再エネ由来の発電強化の方針に沿ったものとなっている。
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