中国税関の統計によると、中国の4月の天然ガス輸入量は808万8,000トンとなり、前年同月比20.28%減だった。前月比では12.5%減となった。海外市場で天然ガス価格が上昇していることを背景に、輸入LNGとパイプラインガスの価格がそれぞれ国内の販売価格を上回り、中国の買い手は輸入に消極的だった。不需要期であることに加え、運送が新型コロナウイルスの拡大防止策のため輸送にも制限がかかり、ガソリンスタンドと産業顧客向けの需要が大幅に後退し、LNG輸入の減少に拍車をかけた。
中国が輸入したLNGのうち、最も多かったのは豪州産の159万5,000トンで、全体の37%を占めた。次いでカタールが19%となり、マレーシア、ロシア、インドネシアが続いた。ロシア産LNGの輸入は増加傾向にあり、同国からのパイプラインガスの輸入も増えている。
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