中国=プロピレン市場の見通し
供給面では、ナフサクラッカーは原料コスト高を背景に採算が悪化しており、稼働率が高くない。一方、プロパン脱水素(PDH)設備は原料のプロパン価格が下落しており、採算が良好だ。このため一部定修中の設備を除き、これまで採算悪化を背景に停止していたPDH設備が稼働を再開した。
需要面では、山東地域で一部の新規プロピレンオキサイド設備が立ち上がっており、基材となるプロピレンに対するスポット需要が増えている。しかし、プロピレンの主要な誘導品であるポリプロピレン相場が軟調に推移しているため、プロピレンに対する買い気が乏しい面もある。こうした状況下、プロピレンの先行き相場は膠着状態が続くと見られる。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.