中国のベンゼン市場では今後、供給が増える傾向にある。10月まで設備の定修、不具合、減産が相次いでいたが、ここにきて一部で新規設備が立ち上がっており、11月以降は定修入りしていた設備が順次再開している。全体の稼働率が84%程度に上昇。9月とほぼ同水準となっている。
ただ、11月に定修入りを予定する設備もあり、大幅な生産増の可能性は低いという。1~10月の中国国内のベンゼン生産量は1,539万トン。
需要面では、定修中の誘導品設備が多く、ベンゼンに対する買い気が後退。また、このところ原油市況および海外のベンゼン相場も下げ基調となっており、国内のベンゼン相場も上伸力を欠いている。