シンガポール航空(SIA)グループはこのほど、2030年までに持続可能な航空燃料(SAF)の使用を必要な燃料全体の5%まで引き上げると発表した。SIAグループは世界トップレベルのシンガポール航空と、格安航空会社スクートの2社を運営している。SIAグループは2050年までにCO2排出量の実質ゼロ達成(ネット・ゼロ)を目標にする。
SAFは廃食油やバイオマス由来の原料により生産される航空燃料。現状のインフラを活用できるうえ従来型燃料に比べて温室効果ガスの排出量を大幅に削減できると見られている。
SIAグループは昨年7月にシンガポールのチャンギ―空港で初めてのSAF補給を行った。当時はバイオ燃料大手ネステが供給するSAFを通常のジェット燃料と混合したものが使用された。SIAグループは今後のSAF供給ソースの確保のため生産者などと交渉を始めたもよう。世界的規模のSAFの使用は現時点で航空燃料全体の1%に満たないといわれている。
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