中国=SM市場動向
中国のスチレンモノマー(SM)市場では、5月入り後に供給が増加基調にある。華東地域にある一部SM設備が稼働率を引き上げているうえ、山東地域の大手SMメーカーが定修明けを予定しているため。ただし、主要な原料であるベンゼン市況が、供給タイト感を受けて堅調に推移。原料コストが高止まりしている。
需要面では、トレーダー筋の在庫が高くないため、買戻しの動きが継続的にみられる。また、輸出向けの需要もみられる。ただし、国内需要は強くないため、5月以降の相場は上値の重い展開になるとの見方が多い。
原料市場を見ると、主要原料の一つであるエチレンの相場は基調が弱い。誘導品の需要が軟調に推移している一方、先行きの供給が増える見通し。ベンゼン市場は、5月以降も設備の定修が続く予定で、生産量が限られる。加えて輸入品も少ないため、供給引き締まり感が続く見通しだ。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.