中国=ベンゼンとSMの格差の変動
中国ではここ数年、供給タイト感を背景にベンゼン相場が堅調に推移してきた一方、スチレンモノマー(SM)相場は供給過剰を受け軟調だった。その結果、ベンゼンとSMの格差が縮まった状態が6月まで続いていた。
ところが7月以降、ベンゼンの輸入品の到着が増え、供給タイト感が緩和したため、相場が下げ基調となった。一方、SM相場はマクロ的な要因に加え、在庫が低いことを背景に相場が堅調となった。このため足元ではベンゼンとSMの格差が1,000元程度に拡大している。
9月以降は、これまで定修入りしていた誘導品設備が再開しつつあるうえ、新規誘導品設備も立ち上げを予定しているため、ベンゼンの需要が増える見通し。一方、SM相場も低在庫を背景に堅調に推移するとみられている。これらを背景に先行きはベンゼンおよびSMの格差は高い水準で維持されると見られる。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.