中国=エタン分解能力、2030年に1,000万トン超の見込み
中国石油化工(シノペック)によると、中国のエチレン生産のうちエタン分解による製法の割合は2024年時点で約8%に増加した。ナフサ分解装置によるエチレン生産が依然として主要で、約70%を占めた。石炭からオレフィンを製造する方法は約12%、メタノールからオレフィンを製造する方法は約5%をそれぞれ占めた。2030年ごろには、中国で稼働するエタン分解装置の総生産能力は年間1,000万トンを超え、生産も600万トン超を見込む。さらに多くのエタン分解装置の稼働が計画されている。 これまでエタン分解装置によるエチレン生産には多くの利点がみられた。エタンは天然ガスやシェールガスの主成分の1つであり、ナフサなどの従来の原料に比べて価格が低いことが挙げられる。しかし、4月の「米中関税戦争」により、中国でのエタン輸入関税は従来の1%から126%に急騰し、コストが大幅に上昇した。現時点では中国はエタンの輸入関税免除を発令しておらず、企業は依然として様子見の姿勢をとっている。 他の利点として、エタンからエチレンを生産する方法は比較的単純で、主にエタン分解と分離の2つのステップで構成されている。エタン分解に伴う炭素排出量も比較的少ないという。 |
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