中国=ポリエステルの原料市場動向
中国国内のポリエステルの原料市場は全般に軟調に推移している。原油市況の先行きに不透明感があるなか、原料となるパラキシレン(PX)および高純度テレフタル酸(PTA)ともに価格は下支えされていない。
パラキシレン市場では、一部の製造設備が稼働率を引き上げるなど、国内の生産は高水準を維持している。供給に潤沢感がある。ただ、虹港石化の新規PTA設備(年産240万トン)が6月に立ち上がっており、PTAの原料としてPXの需要も増えている。
PTA設備の稼働率が上昇しており、スポットの売り物が増えている一方、誘導品メーカーからの買い気が乏しく、PTA相場は上伸力を欠いている。
PTAと合わせポリエステルの原料となるエチレングリコール(MEG)市場では、輸入品の到着量が多い一方、誘導品メーカーの需要が振るわない。このため在庫消化が遅い。
誘導品市場では、ポリエステルメーカーの稼働率が高水準となっている一方、需要が弱く、先行き減産となる可能性がある。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © 2025 RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.