中国=メタノールの市場動向
中国国内のメタノール生産設備はおおむね高稼働を維持しているものの、生産量は6月より若干減る可能性があるという。一部設備が6月末に不具合のため稼働を停止したり、定修入りしたためだ。一方、稼働を停止していたMTBEなど複数の誘導品設備が再開しつつあり、メタノールの需要は増える傾向にある。
国際市場では、主要な輸出国であるイランでメタノールの在庫が積み上がり、積極的に輸出に振り向けているもよう。6月下旬にイランとイスラエルの軍事衝突が発生したことにより、イランの複数のメタノール設備が稼働を停止したものの、その後、稼働を再開しており、供給も回復している。こうした状況下、7月の中国のメタノール輸入量は120万トン程度に至ると見られ、6月から大きな変動はないとの見方が聞かれる。
需要面では、6月まで誘導品メーカーの買い気が旺盛だったが、不需要期となる7月は、地域によって在庫処理が鈍いところも出ている。先行きの動向については、イランの輸出、中国主要港の在庫状況、メタノールおよび誘導品設備の稼働状況が影響しそうと見られている。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.