中国=エチレングリコール市場動向
中国のエチレングリコール(EG)市場は膠着状態が続いている。8月まで複数の国内生産設備が定修のため稼働停止していたほか、輸入品の到着が遅れており、供給に潤沢感は見られなかった。一方、需要面では、ポリエステルメーカーの設備稼働率が86.5%程度と高い水準で維持されているものの、ポリエステルの在庫消化が鈍いため、原料となるEGに対する買い気がそれほど強くない。
9月以降は、足元で定修中のLianyungang PC、ShanxiWoneng、ShanxiWeihuaなどのEG設備が再開する予定。加えて海外でも不具合により稼働を停止していた設備が再開しており、中国では輸入品の到着が増えつつある。このため、国産品、輸入品ともに供給が増える傾向にある。一方、9~10月は需要期となるため、誘導品メーカーの買い気が強まる可能性がある。このためEG相場が大幅に下落する可能性はないとの見方が聞かれる。
上海 : 石油化学チーム 金 雪梅 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.