中国=PTA市場動向
中国の高純度テレフタル酸(PTA)市場は堅調に推移している。このためPTA設備の平均稼働率は8月と同水準に保たれている。9月以降、一部の設備が定修入りまたは稼働率を引き下げた一方、定修明けとなった設備も見られる。
需要面では、PTAを原料とするポリエステル繊維が需要期を迎えており、生産設備が高稼働を維持。特に誘導品であるポリエステル設備の平均稼働率は87.2%で、先月を上回っている。PTAに対する需要が強まり、在庫も減少した。
供給面では、FCFC寧波(Ningbo)、独山能源(Dushan Energy)、恒力石化(恵州)(Hengli PC Huizhou)、福海創(Fuhaichuang)などがPTA設備の稼働を再開。一方、三房巷(Sanfangxiang)、珠海Ineos(Zhuhai)、新疆中泰(Xinjiang Zhongtai)などは減産または定修入りした。
10月以降は、珠海Ineos(Zhuhai=年産110万トン)が定修を予定しているほか、恒力石化(大連)(Hengli PC Dalian)も11日に定修入りする見通し。また、独山能源(Dushan Energy=年産250万トン)が11月に15日程度メンテナンスを実施する見込み。
このような状況下、10月のPTA設備の平均稼働率は9月から大きく変動しないと見られる。PTA相場は当面、足元の堅調さが続くとの観測が寄せられた。
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