中国=プロピレン市場動向
中国のプロピレン市場には需給緩和感が見られた。9月以降、定修入りしていたプロパン脱水素(PDH)設備などプロピレン設備が再開しており、供給潤沢感が強まった。一方、ポリプロピレンなど複数の誘導品相場が軟調に推移しており、原料のプロピレンに対する買い気が乏しい。
一方、10月以降は、引き締まり感が台頭するとの指摘が聞かれる。供給面で河北海偉、利華益維遠、天津渤化などのPDH設備が定修を予定しているうえ、振華石化もPDH設備の稼働率を引き下げる見通し。このためプロピレン供給は減る傾向にある。さらに11月以降、暖房用需要が堅調となるため、プロパンなどの原料コストが上がる可能性がある。これに対し需要面では、10~12月期に一部の新規誘導品設備が立ち上がる予定だ。
先行きのプロピレン相場は、原油市場動向、新規誘導品設備の立ち上げ状況およびPDH設備の稼働状況に影響されるとの見方が多い。
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