中国=メタノール市場動向
中国のメタノール市場では、一部メーカーが販売姿勢を強めている。国内工場の在庫水準は依然として低いものの、冬場の悪天候のため運送に影響が出ているため、早めに対応している。一方、川下のメタノール法オレフィン(MTO)設備の稼働率が高く、メタノールの需要が堅調に推移している。
ただし、12月以降に複数の輸入品が到着する見通しである一方、華東地域の一部大手MTO設備が定修入りする予定。このため先行きは需給が緩和する可能性があるとの観測が寄せられた。
誘導品であるプロピレンは不需要期を迎えている。これを受けて山東地域の相場は軟調となった。ただし、年末に向けて在庫補充の買いが出る可能性がある。ポリプロピレン市場でも不需要期前に川下産業で在庫を積み上げる動きが見られない。
先行きについて市場関係者は、天候状態、フレートの変化、環境規制に対する検査の実施に伴うメタノール工場の稼働率などに注目している。また、イランのメタノール工場の稼働率がさらに低下しており、今後の同国の輸出状況にも関心が集まっている。
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