15日 原油は続落、OPECプラスのサウジとUAEの合意で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(8月限)は前日終値と比べ68セント安の72.45とドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)は同64セント安の74.12ドル/バレルと続落している。
15日アジア時間内の原油相場は軟調に推移している。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は、減産期間の延長を巡り、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が対立していたものの、UAEの基準生産量を引き上げ、2022年末まで減産を継続する見通しとなった。5日開催の閣僚会議で両国は決裂したため、現行の協調減産が続き、8月以降の減産幅縮小を巡る協議は合意に至らなかった。ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは「サウジアラビアとUAEが合意に至ったことで、需給逼迫懸念が緩和された」との見方を示した。ただ、OPECプラスはまだ新たな生産方針について最終的な決定を下しておらず、原油相場の不透明感は払拭されていないという。「今回の合意は他国にとって不公平感が強いと映る可能性が高く、上値は重い」(同)。 日経平均株価は前日比248円89銭安の2万8,359円60銭で推移している。ドル円相場は1ドル=109.95円と、前日の17時時点(110.51円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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