3日 原油は反落、利益確定売りと供給逼迫感の後退で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(10月限)は前日終値と比べ30セント安の69.69ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(11月限)は同14セント安の72.89ドル/バレルと、いずれも反落している。 3日アジア時間の原油相場は売りが先行している。前日の欧米市場で、WTI原油が一時70.61ドルと8月上旬以来の高値を付けたため、高値警戒感が台頭し利益確定の売りが強まっている。また、米エネルギー省が2日、米エクソンモービルに対して戦略石油備蓄(SPR)から150万バレルの原油を貸し出すと発表した。石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之首席エコノミストは「ハリケーン「アイダ」の襲来で稼働を停止した米メキシコ湾岸の石油生産施設は操業再開に時間がかかっているが、SPRからの原油供給で供給逼迫感が後退した」と指摘する。「アイダ」は米北東部に接近し、洪水や冠水被害が発生している。「この週末は夏場のドライブシーズン最後の連休で、ガソリン需要の盛り上がりが期待されていた。しかし「アイダ」の被害でそうした需要が見込めなくなったことも、相場を押し下げている」(同氏)。 日経平均株価は前日比189円79銭高の2万8.733円30銭で推移している。ドル円相場は1ドル=109.88円と、前日17時時点(110.02円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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