1日 原油は小動き、下げ材料出尽くしで100ドル台維持
米政府は欧米時間31日に戦略石油備蓄(SPR)の大規模な放出を行う方針を発表し、市場に需給緩和観測が広まった。アジア時間1日午前の取引では、WTI原油が瞬間的に100ドルを割り込んだものの、その後は値を戻し100ドル付近で推移している。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリスト(=写真)は「下げ材料が出尽くしたことで原油相場は底堅さの雰囲気を有している」と指摘。米国のSPR放出の他に原油供給量の増加に繋がる材料は出ておらず、原油相場は値崩れしていない。31日には石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が5月の増産幅についての閣僚会合を行ったが、結果は概ね現行維持。大きな波乱はなかった。 また、同氏によると1日アジア時間午前の取引で米国の株価指数が上昇しており、これは原油相場の上げ要因として働きやすいようだ。 日経平均株価は前日比227円15銭安の2万7,594円28銭で推移している。ドル円相場は1ドル=122.29円と、前日の17時時点(121.64円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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