27日 原油は続伸、露ガスの代替需要増加観測で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(6月限)は前日終値と比べ74セント高の102.44ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(6月限)は同80セント高の105.79ドル/バレルと、いずれも続伸している。 27日アジア時間の原油相場は、前日の米国市場の流れを引き継ぎ続伸している。26日米国時間に、ロシアの国営天然ガス会社ガスプロムが27日からポーランドとブルガリア向けの天然ガスの供給を停止。同社はルーブル建ての支払いがないことを理由として挙げている。ポーランド石油天然ガス会社(PGNiG)などがガスプロムの対応を伝えており、市場では原油の代替需要が強まるとの見方が相場を押し上げた。また、中国人民銀行が新型コロナウイルス拡大によるロックダウンで経済打撃を受けた中小企業中心に、経済支援を行う方針を固めた。原油需要の回復観測も相場の支援材料となった。 一方、26日に発表された米国石油協会(API)の週間在庫統計で、先週末の米原油在庫が事前予想の200万バレル増に反して480万バレル増となった。相場の下げ材料として意識されたものの、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは「欧州要因の強材料を織り込み、相場は上昇している」と指摘した。
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