11日 原油は反発、欧州ガス供給懸念や米中統計データを強材料視
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(6月限)は前日終値と比べて1.39ドル高の101.15ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(7月限)は同1.53ドル高の103.99ドル/バレルと、ともに反発している。 2日間で大幅に下落した原油相場は、11日のアジア時間に、「下げ過ぎ感から安値拾いの買いから反発している」と、野村證券の大越龍文シニアエコノミストは述べた。また、ロシアからウクライナを通る天然ガスパイプラインのうち、東部ドンバスのガス流入地域で供給が停止しているためウクライナ側は不可抗力条項(フォースマジュール)を宣言しており、「天然ガス供給途絶の懸念が原油相場に強材料となっている」と同氏は指摘する。 さらに、4月の中国物価指数が生産者物価指数および消費者物価指数ともに事前予想を超える伸びをみせたことや、米エネルギー情報局(EIA)による短期エネルギー見通しで2022年の米原油生産量が増加しなかったこと、11日発表のEIA週間統計の市場による事前予想でも米石油在庫は軒並み減少となっていることなども、相場には押し上げ要因となっているもよう。 日経平均株価は前日比93円72銭高の2万6,260円82銭で推移している。ドル円相場は1ドル=130.37円と、前日17時時点(130.35円)と比べ、ほぼ同水準。
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