29日 原油は上昇、需給両面で強材料
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(9月限)は前日終値と比べ77セント高の97.19ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)は同36セント高の107.50ドル/バレルと、いずれも上昇している。 29日のアジア取引時間の原油相場は、需給逼迫感から上昇している。ロシアと欧州を結ぶ主要ガスパイプライン「ノルドストリーム1」によるガス供給が27日に最大容量の20%まで低下。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは、「ロシア依存の高い欧州のガス需給が引き締まることで石油への燃料転換が進み、需要が高まるとの予想から原油は買われている」と指摘した。さらに、8月3日に開催される石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の会合で、9月の生産水準を現状維持とする方向で議論が進む可能性が示唆されている。「OPECプラスが大幅な増産には動かないとの観測も相場を押し上げている」と同氏は付け加えた。 日経平均株価は前日比119円93銭高の2万7,935円41銭で推移している。ドル円相場は1ドル=134.37円と、前日の17時時点(135.58円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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