30日 原油は反落、中国PMIの結果を受けて
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(1月限)は前日終値と比べ18セント安の77.68ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(1月限)は同20セント安の82.90ドル/バレルと、いずれも下落した。 30日アジア時間午前の原油相場は小幅反落。28~29日にかけて、WTI原油相場の終値が計3ドル切り上がり、利益確定の売りが入った。加えて、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは、30日午前に公表された中国の製造業および非製造業の購買担当者景気指数(PMI)を下落要因として挙げた。製造業のPMIは49.4、非製造業のPMIは50.2といずれも前月と事前予想を下回った。「中国の石油製品の需要鈍化観測から、相場の上値を重くしている」(同氏)。 また29日に米エネルギー情報局(EIA)が公表した在庫統計によると、原油在庫は前週から161万バレル増加となった。事前予想では90万バレル程度の減少も予想されたため「石油需要の緩和感から、原油相場に下げ圧力がかかっている」と同氏は指摘した。 一方で、黒海沿岸の悪天候に起因するエネルギー供給の停滞懸念、米国経済の好調さなど強材料も散見。また石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の減産観測で大幅な下落には至っていないようだ。 日経平均株価は前日比11円39銭高の3万3,309円83銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.12円と、前日の17時時点(147.30円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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