25日 原油は小幅続伸、需給引き締まり感強く
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(3月限)は前日終値と比べ13セント高の75.22ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同11セント高の80.15ドル/バレルと、いずれも小幅続伸している。 25日アジア時間午前の原油は底堅い。需給の引き締まり感が根強く、前日の欧米時間からの上げを引き継いでいる。米エネルギー情報局(EIA)が24日に発表した石油在庫統計によると、先週末までの1週間で原油在庫が920万バレル減少した。事前予想と比べ4倍以上取り崩され、昨年10月中旬以来の低在庫となった。中国景気の回復観測も浮上している。中国人民銀行が預金準備率を2月5日に0.5%引き下げると発表したことが背景。不安定な中東情勢も原油相場に上方圧力を加えている。 ただし、上げ幅は限定的。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、中東情勢は不安定なものの、実際には原油の流通にあまり影響を与えていない。また、EIAの原油在庫減少は寒波で装置の稼働率が低下したことによる生産量の減少が要因で、需要が改善したわけではなく、「一時的に市場が反応して買いが入った分、利益確定売りも入りやすい」(野神氏)。また、足元で米ドルが上昇しており、ドル建て商品の原油に割高感が生じている。 日経平均株価は前日比86円44銭安の3万6,140円4銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.66円と、同日の17時時点(147.79円)と比べドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):166.30(↑0.66)
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