15日 原油は下げ渋り、原油在庫増も製品減が下支え
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(3月限)は前日終値と比べ36セント安の76.28ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(4月限)は同34セント安の81.26ドル/バレルと、いずれも続落している。 アジア時間15日午前の原油相場は続落。米エネルギー情報局(EIA)が14日に公表した原油在庫が、前週比約1,200万バレル増加したことで原油の需給緩和感が台頭し、15日午前も原油先物は売られている。エネルギー・金属鉱物資源機構の野神隆之首席エコノミストによると、米国を襲った寒波が去った後も「製油所不具合や春の定期修理などで、原油の精製処理量が戻っていない」という。これが原油在庫の大幅増加に繋がったようだ。さらにWTI原油相場は13日まで7営業日連続で上昇しており、利益確定売りが生じやすい地合いだ。 一方で同氏は「下げ渋りの材料も複数ある」と指摘。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」のイラクやカザフスタンが、原油生産量を調整する方針を明らかにした。 また、米国の原油在庫は予想を上回る増加となったものの、ガソリンや留出油在庫はむしろ減少しており、石油製品は需給引き締まり感が生まれている。米国株高を受けたアジア株の上伸も景気高揚感として足元の原油相場を支えている。 日経平均株価は前日比256円銭高の3万7,959円32銭で推移している。ドル円相場は1ドル=150.24円と、前日の17時時点(150.45円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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