12日 原油は上昇、中東の地政学リスクが下支え
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(4月限)は前日終値と比べ16セント高の78.09ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(5月限)は同21セント高の82.42ドル/バレルと、いずれも上昇している。 12日アジア午前時間の原油相場は上昇。中東地域の地政学リスクが引き続き原油相場の下値を支えている。パレスチナ自治区ガザ地区におけるイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦協定の実現に不透明感が強いため、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員(=写真)は、「依然として中東情勢に緊迫感がある」と述べた。一方、相場の上げ幅は限定的。中国の経済懸念が払拭されないことに加え、12日発表予定の2月の米消費者物価指数(CPI)は前月比で小幅に上昇するとの見方が寄せられていることから、「米国経済のインフレ率の推移は比較的緩やかな印象」と同氏は付け加えた。CPIの結果を受けて、米国の経済政策に注目が集まる。 日経平均株価は前日比421円88銭安の3万8,398円61銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.24円と、前日の17時時点(146.74円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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