16日 原油は反発、イランに対する対抗措置の表明で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(5月限)は前日終値と比べ73セント高の86.14ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(6月限)は同72セント高の90.82ドル/バレルと、いずれも反発している。 16日アジア時間午前の原油市況は、中東情勢の一段の緊迫化を背景に騰勢を強めている。イスラエル軍のハレビ参謀総長は15日、イランに対して何らかの対抗措置をすると表明した。紛争拡大を避けたい米国をはじめとする同盟国は、イスラエルに対して自制を求めている。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員(=写真)は、「中東情勢の動向を見極めたい思惑が強い反面、地政学リスクの高まりが優勢」との見方を示した。戦争が勃発する瀬戸際のため、市場のセンチメントは一段と強気に触れているようだ。今後の動向について同氏は、「先行き不透明感により乱高下するが、上値は限られる」と指摘。上述のとおり、イスラエルに対して自制を求める同盟国の働きかけが、原油の上値を抑制する一因となるという。 日経平均株価は前日比721円727銭安の3万8,511円53銭で推移している。ドル円相場は1ドル=154.39円と、前日の17時時点(153.91円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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