15日 原油は反落、ドル高進行で割高感強く
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は前日終値と比べ40セント安の68.30ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(1月限)は同41セント安の72.15ドル/バレルとなり、いずれも反落している。 15日アジア時間午前の原油相場は軟調。ニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストによると、為替市場でドル高が進行しドル建て商品に割高感が強まっている。米国大統領選挙でのトランプ氏の勝利をはじめ、共和党が大統領職と連邦議会の上下両院の多数派を占める「トリプルレッド」が実現した。市場では将来的にインフレが進み、政策金利の引き下げが停止する、との観測が台頭している。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利下げを急ぐ必要がないとの趣旨の発言をしたことも、ドル高の一因となっているようだ。 一方、米エネルギー情報局(EIA)が14日に発表した週間統計では、原油在庫が200万バレル以上増と、事前予想を大きく上回った一方で、ガソリンなど石油製品の在庫は予想に反して減少した。上野氏は「石油製品の出荷は増えているので、統計の内容としては悪くはない」との見方を示した。 日経平均株価は前日比265円12銭高の3万8,800円82銭で推移している。ドル円相場は1ドル=156.50円と、同17時時点(155.84円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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