31日 原油は続伸、米国の関税政策と株高を受け
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(3月限)は前日終値と比べ52セント高の73.25ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同34セント高の77.21ドル/バレルと、いずれも続伸している。 31日アジア時間午前の原油相場は堅調。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、このところ相場の下落が大きかったため、値ごろ感から買いが入りやすくなっている。また、米国のトランプ大統領が2月1日からカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課すと再度表明。両国から輸入される原油価格の上昇が米国の原油相場に影響し、世界的な原油高につながる可能性があるという。 ただ、トランプ大統領が「原油を対象とするかは未定」という趣旨の発言をしており、市場参加者の判断を難しくしているという。野神氏は「2月3日に開かれる予定の第53回共同閣僚監視委員会(JMMC)を控えて、方向感を定めきれない」と付け加えた。 米株式市場の上昇も支援材料、と野神氏は指摘。30日米国時間夕方から発表されたアップルなど同国の主要企業の2024年10~12月決算が事前予想を上回ったことが好感されている。経済活動の活発化と原油需要の高まりが予想されるという。 日経平均株価は前日比40円4銭高の3万9,554円1銭で推移している。ドル円相場は1ドル=154.09円と、前日の17時時点(154.54円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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