8日 原油は反発、連日の急落後の押し目買いで
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(5月限)は前日終値と比べ83セント高の61.53ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(6月限)は同72セント高の64.93ドル/バレルと、いずれも反発している。 8日アジア時間午前の原油相場は反発。先週末4日にはWTI原油相場が60ドルを割り込んだ。その後も相場軟調が続いたことから、「押し目買いが出ている」とニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは述べた。さらに、貿易摩擦の回避のための日米協議への期待感から日経平均株価が急伸し、主要なアジア株も下げ止まりの兆しがみられる。原油と同じリスク資産である株価の回復が原油相場を下支えしている。同時に欧州連合(EU)も米国に対し、相互関税について交渉をする姿勢を見せている。一方、米国のトランプ大統領は7日、中国に対して関税への対抗措置を撤廃しない場合、50%の追加関税を課すとの意向を示した。米中の貿易戦争が激化する懸念から、世界経済の減速懸念は根強い。最近の原油相場の急落を受け、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の出方も不透明で、「様子見ムードが強い」と同氏は指摘した。 日経平均株価は前日比2,009円53銭高の3万3,146円11銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.47円と、前日の17時時点(145.80円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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