29日 原油は上伸、米国株式相場の上昇を受け
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(7月限)は前日終値と比べ78セント高の62.62ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(7月限)は同76セント高の65.66ドル/バレルと、いずれも上振れしている。 29日アジア時間午前の原油相場は上昇。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、人工知能向け半導体大手エヌビディアの2~4月の良好な業績を受け、米国の株式市場を始め世界の株式相場が上昇。堅調な株式相場につれ高になった面が強いという。 加えて、28日に発表された米国石油協会(API)による米国内の石油在庫統計では、「強気なサプライズがあった」と野神氏は述べた。事前予想に反して原油在庫が前週比424万バレル、同ガソリン在庫も同55万バレル減少し、強材料視された。メモリアルデーを含む連休を控え、アメリカ国内で需給が引き締まったものと考えられる。 今後は、29日午後に発表予定の米エネルギー情報局(EIA)による石油在庫統計の結果が待たれると野神氏は指摘。あわせて、31日に予定されている石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の会合での7月の生産計画、およびその後の米国のトランプ大統領の反応も含め、注視が必要だと述べた。 日経平均株価は前日比614円70銭高の3万8,337円10銭で推移している。ドル円相場は1ドル= 145.86円と、前日の17時時点(144.15円)と比べ、ドル高・円安方向に振れている。
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