17日 原油は反発、中東の地政学的リスク高まる
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(7月限)は前日終値と比べ1ドル14セント高の72.91ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(8月限)は同1ドル高の74.23ドル/バレルと、いずれも反発している。 17日アジア時間午前の原油相場は堅調だ。中東情勢の緊迫感が強材料視されている。米国のトランプ大統領は16日、イランの首都テヘランからの退避を呼び掛けた。トランプ氏はイランに対し核開発の制限に関する合意への署名を求めていたが、イスラエルは依然として攻撃継続を表明している。野村證券の高島雄貴エコノミストは「中東の地政学的リスクが高まっているなか、原油に買いが入っている」と指摘。ただ、OPECと非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が7月の増産を決定したことや、トランプ氏の追加関税政策による米国経済の鈍化懸念がくすぶっているため、「長期的にみると弱い材料が多く見られる」とも高島氏は述べた。 日経平均株価は前日比239円45銭高の3万8,550円78銭で推移している。ドル円相場は1ドル=144.91円と、前日の17時時点(144.19円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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