18日 原油相場は小動き、決定材料を欠き
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(8月限)は前日終値と比べ1セント高の67.55ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)は横ばいの69.52ドル/バレルと、いずれも小動き。 18日アジア時間午前の原油相場は小動き。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、決定的な材料がなく短期的に小幅な上げ下げが続いており膠着状態だという。 相場を下支えしているのは、イラク北部クルド人自治区の油田施設に対する、4日間連続の無人機による攻撃だ。犯行声明もなく、攻撃主体は判明していない中、日量15万バレルの施設が停止したとの報道もある。 また、17日までに発表されたアメリカ国内の経済指標類も軒並み好調。フィラデルフィア連銀による製造業景気指数は、事前予想を大きく上回る15.9ポイントとなり、米国株式相場にも上昇圧力を加えた。 対して、アジアの株式相場の反応は薄い。とりわけ日本では、20日に参院選を控え政治不安が株式相場に響き、下振れした。ただし、強弱の要因はいずれも「決定的な材料ではない」(野神氏)。 今後の見方として野神氏は、クルド人自治区に対する攻撃が今後も続くかどうか、来週以降の材料になりえるという。そのうえで、「市場は何となく上昇ムード。強気な材料が揃えば、WTI70ドル付近まで上がる可能性もある」(野神氏)と締めくくった。
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