16日 原油は続伸、地政学リスクと株価の上昇で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(10月限)は前日終値と比べ17セント高の63.47ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(11月限)は同19セント高の67.63ドル/バレルと、いずれも続伸している。 16日アジア時間午前の原油相場は強含み。ニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストによると、地政学的リスクの高まりや株高が強材料となっている。 ウクライナがロシアへのドローン攻撃を続けており、ロシア西部で最大規模となるプリモルスクの石油ターミナルが操業を停止したほか、同北西部のキリシ製油所が被害に遭うなどロシアからのエネルギー供給減少の見方が強まった。また、米国のトランプ大統領が15日、ベネズエラから違法薬物を運んでいたとされる船舶を米軍が攻撃したと発表。両国間の関係悪化からも原油供給の引き締まりが意識されているとみられる。 一方アジアでは足元、日本や韓国、香港などで株価が上昇しており、「リスク選好的な買いが原油にも入りやすい」(上野氏)。上野氏はアジアの株高の背景として、16~17日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が引き下げられるとの見方から、米国で株価が上昇していることを挙げた。 日経平均株価は先週末比201円73銭高の4万4,969円85銭で推移している。ドル円相場は1ドル=147.25円と、先週末17時時点(147.46円)から円高・ドル安に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):144.57(↓1.10)
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