19日 原油は続落、経済の不透明感で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(10月限)は前日終値と比べ8セント安の63.49ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(11月限)も同7セント安の67.37ドル/バレルと、いずれも続落している。 アジア時間19日午前の原油相場は軟調。16~17日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)において、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利の0.25%引き下げを決定した。これによる米国株式の上昇がみられた。一方、利下げを決定したことで米国経済への不透明感は拭えていないとし、「これが原油相場に下方圧力を加えている」とエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは指摘した。ただ、相場の下値は支えられた。ウクライナがロシアの製油所を攻撃しており、ロシア産原油への供給懸念が出ているという。ウクライナは以前、日量30万バレルの生産能力を有するロシアのボルゴグラード製油所を攻撃し、火災が発生していた。その後もウクライナによるロシアの製油所やパイプラインへの攻撃が続くとの見方があるようだ。日本時間午後10時には米中の首脳会談の実施が予想されていることや、欧州連合(EU)が19日、新たな対ロシア制裁を発表するとの見方があるため、「市場は様子見姿勢も強い」と野神氏は付け加えた。 日経平均株価は前日比335円17銭高の4万5,638円60銭で推移している。ドル円相場は1ドル=148.03円と、前日の17時時点(147.12円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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