25日 原油は反落、利益確定売りで
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(11月限)は前日終値と比べ28セント安の64.71ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(11月限)は同25セント安の69.06ドル/バレルと、いずれも反落。 25日アジア時間午前の原油相場は反落。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、23~24日にWTI原油相場が2.35ドル/バレルあまり続伸しており、同上昇を受け利益確定の売りが入りやすい地合いだったという。 ただし、マーケット全体はまだ「上昇ムードが強い」と野神氏。ロシアとウクライナを巡る情勢が悪化している。またウクライナはロシアの石油ターミナルや石油ポンプ基地などを複数回にわたり攻撃しており、「冬季の暖房用軽油の供給不安も聞かれ始めている」(野神氏)。アメリカのトランプ大統領はこれを受け、「ウクライナは全土を元の形で取り戻すことができる」などとSNS上で発言するなど擁護する姿勢を見せており、今後の動向にも注目が集まる。 また24日に発表された米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)の石油在庫統計によると、原油在庫は108万バレル、ガソリンは60万7,000バレル、軽油、暖房油は168万5,000バレルともに減少。石油需給の引き締まりが意識され、原油相場の下げを抑えた。 10月5日には、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」による会合が予定されている。野神氏は、来週から同会合にまつわる事前予想が聞かれ始めるとし、あわせて「ここでもロシアによる政治的駆け引きに注目」と締めくくった。 日経平均株価は前日比91円89銭高の4万5,722円20銭で推移している。ドル円相場は1ドル= 148.64円と、前日の17時時点(148.05円)と比べ、ドル高・円安方向に振れている。
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