23日 原油は大幅続伸、米印貿易摩擦緩和による需給引き締まり感から
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11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は前日終値と比べ1ドル39セント高の59.89ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同1ドル48セント高の64.07ドル/バレルと、いずれも大幅に続伸した。 23日アジア時間午前の原油相場は大幅に続伸。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、インドのモディ首相が米国との会談の中でロシア産原油の調達縮小に合意したとの報道を受け、市場が需給の引き締まりを意識したという。 21日、米国のトランプ大統領はインドのモディ首相と会談した。会談内で両氏は、インドがロシア産原油を調達制限することを条件に、これまで50%としてきたインドからの輸入品に対する関税を15~16%に縮小するとして合意したと、インドの経済紙が伝えた。これによりロシア産の供給が減少する公算が高まり、「需給の引き締まりが意識された」(野神氏)。これまで大きく下げていた面もあり、買い戻しの動きも顕著に出たため相場は大きく続伸となった。 ただし今後について、「上げのトレンドが長続きしないのではないか」と野神氏は述べる。インドのロシア産原油調達の縮小プランは具体化しておらず、中国の対ロシアの姿勢も不透明など、不確定要素が多いためだ。新規材料が浮上するまで、「WTI原油相場は60ドル前後を推移する展開になるのでは」と野神氏は締めくくった。 日経平均株価は前日比648円55銭安の4万8,659円24銭で推移している。ドル円相場は1ドル=152.40円と、前日の17時時点(151.83円)と比べ、ドル高・円安方向に振れている。
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